企画展・収蔵コレクション展12「添田唖蝉坊・知道展 明治・大正のストリート・シンガー」

企画展・収蔵コレクション展12「添田唖蝉坊・知道展 明治・大正のストリート・シンガー」

絵=添田知道『演歌師の生活』口絵から

添田啞蟬坊とその息子・知道は、明治半ばから大正期にかけて巷に流行った演歌の作者・演者として圧倒的な人気を誇った父子です。
明治初期に盛んであった自由民権運動の演説などがそのルーツとされる当時の演歌は、今日の演歌とはかけ離れたメッセージ・ソングであり、歌詞には政治や社会への痛烈な批判や諷刺がこめられていました。これを作り、街頭で歌う演歌師は気鋭のストリート・シンガーであり、市井のジャーナリストでもありました。その頂点に立ったのが啞蟬坊です。「ストライキ節」「ラッパ節」「あゝ金の世」「ノンキ節」など、啞蟬坊の演歌は、無骨で啓蒙色の強い従来の演歌(壮士節)とは異なり、民衆の立場から世相を捉えた親しみやすさで、広く人びとの心をとらえました。
父・啞蟬坊の薦めで書いたデビュー作「東京節」が大流行した長男・知道も10代から演歌師として活躍し、「復興節」「ストトン節」などのヒット作を著した後、文筆業に転じます。早くに母を亡くした幼少年期の知道は、演歌に熱中し、家族を顧みない啞蟬坊に反発を覚えはしたものの、父と同じ道を歩んだことで、父の卓抜した才能を認め、後年啞蟬坊の顕彰に努めます。また演歌だけでなく、下層社会のさまざまな文化を考察した著作を数多く遺しました。
本展は知道の甥・入方宏氏からご寄贈いただいたコレクション「添田啞蟬坊・知道文庫」から、稀少な演歌本などの関連資料で構成します。本展を通じて、終始反骨精神を貫いた父子の生涯と、現代社会へも通じる鋭い批評性、諧謔味に満ちた作品世界の真価をお伝えしたいと願っています。

【会期】
2013年(平成25年)3月2日(土)~4月14日(日)
【観覧料】
一般400円(300円)、65歳以上/20歳未満及び学生200円(150円)、高校生100円、中学生以下無料
*( )内は20名以上の団体料金
【主催】
県立神奈川近代文学館、公益財団法人神奈川文学振興会
【後援】
NHK横浜放送局、FMヨコハマ、神奈川新聞社、tvk(テレビ神奈川)
【協賛】
東京急行電鉄、神奈川近代文学館を支援(サポート)する会

お問い合わせ

公益財団法人神奈川文学振興会
231-0862 横浜市中区山手町110 県立神奈川近代文学館内
TEL045-622-6666  FAX045-623-4841

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