共催事業:韓日文化交流会(映画「道―白磁の人―」上映会・金達寿講演会)

韓日文化交流会

韓日文化交流会

 県立神奈川近代文学館と公益財団法人神奈川文学振興会は隣接する駐横浜大韓民国総領事館と日韓相互の文化交流とその振興を図るため共催による映画会や講演会などのイベント事業を開催しております。

 2021年度は日韓友好と文化交流の懸け橋となった朝鮮工芸品研究者・浅川巧と在日朝鮮人作家・金達寿の二人に焦点をあてて映画会と講演会の二つのイベントを開催致します。いずれも入場無料(事前予約制)となっておりますので、皆様是非ご参加ください。

 

浅川巧生誕130年記念・韓日(日韓)文化交流事業

映画「道―白磁の人―」上映会とトークイベント

チラシ案(0823修正アウトライン) [更新済み]

【トークイベント】高橋伴明(映画監督)、小澤龍一(映画製作委員会事務局長)

【主催】駐横浜大韓民国総領事館 【共催】北杜市、在日本大韓民国民団神奈川県地方本部、県立神奈川近代文学館、公益財団法人神奈川文学振興会

【日時】2021年10月3日(日)14:00開始(13:30開場)(14:00~主催者あいさつ/14:20~トークイベント/15:00~映画上映)*17:00頃終了予定

【会場】神奈川近代文学館 展示館2階ホール

入場無料(予約数が定員となりました。)

映画「道―白磁の人―」

日本統治下の朝鮮に渡り、半島での植林事業に従事しながら、朝鮮の工芸品や陶磁器、特に白磁の美しさに惹かれ、その研究と保護に生涯を捧げた浅川巧の半生を描いた小説『白磁の人』(江宮隆之著)の日韓協力による映画化作品。 1914(大正3)年、朝鮮総督府の林業試験場で働くことになった日本人の青年・巧は、京城(現ソウル)の職場で同僚の朝 鮮人の青年・チョンリムから朝鮮語を習い、工芸品や陶磁器の研究に没頭する。そしてチョンリムとの親交を深めていくが、 その一方で、朝鮮の地で横暴に振る舞う日本人の現実を知ることになる。

◇出演:吉沢悠、ペ・スビン、監督 :高橋伴明/脚本:林民夫/題字 :清水寺貫主 森清範/音楽:安川午朗/エンディング曲: ハクエイ・キム「道~白磁の人~」/撮影:ナ・ヒソク/照明:チャ・サンギュン/美術:パク・ジュヨン/録音:チョン・イノ/編集:キム・ヒョンジュ/製作総指揮:長坂紘司/製作:小説「白磁の人」映画製作委員会/「道~白磁の人~」フィ ルムパートナーズ

高橋伴明(プロフィール)

たかはし ばんめい/1949年奈良県出身/早稲田大学第二文学部中退。大学時代に映画研究会に所属し、1972年、映画「婦女暴行脱走犯」で監督デビュー。50本以上のピンク映画の監督を務めた。1982年、映画「TATTOO<刺青>あり」でヨコハマ映画祭監督賞、1994年に「愛の新世界」でおおさか映画祭監督賞を受賞。監督作品は1996年「セラフィムの夜」、2001年「光の雨」、2008年「丘を越えて」、「禅 ZEN」、2010年「BOX 袴田事件 命とは」、2012年「道-白磁の人」、2015年「赤い玉、」など。脚本家、演出家、プロデューサーとしても幅広く活動している。

浅川巧(1891~1931) あさかわ たくみ/朝鮮民芸・陶芸研究家・評論家。山梨県北巨摩郡甲村(現・北杜市)出身。山梨県立農林学校卒業後、 1909(明治42)年に秋田県大館営林署へ就職。1914(大正3)年、朝鮮古陶磁器の研究者で李朝白磁の紹介者として知られる兄・浅川伯教を追って朝鮮半島に渡る。同年9月に朝鮮総督府農商工部山林課林業試験場に就職、養苗や造林事業に従事した。翌年に伯教に伴われて、柳宗悦と知り合う。 巧は半島での植林事業の傍ら、朝鮮の陶磁器や木工芸品を研究し、紹介。1924年、柳宗悦、伯教らと協力して文化擁護と継承を目的とした「朝鮮民族美術館」を京城(現ソウル)に設立。主著に『朝鮮の膳』『朝鮮陶磁器考』など。1931(昭和6)年に死去し、ソウル郊外の忘憂里共同墓地に埋葬された。

講演会「神奈川近代文学館『生誕100年 金達寿展』を受けて」 神奈川新聞社創業130周年記念

映画「道」

対馬から朝鮮半島を望む 撮影・李進熙

金達寿(1920~1997) キム ダルス/作家、古代史研究家。日韓併合下の朝鮮・慶尚南道(キョンサンナムド)に生まれ、10歳で渡日。貧しい家計を助けながら文学を志し、戦後は『玄海灘』『太白山脈』などの小説作品を発表して、在日朝鮮人作家の先駆けとして活躍しました。戦中戦後の約10年間を横須賀市に暮らし、一時期、神奈川新聞社の記者を勤めるなど神奈川県との縁が深い。また、後半生では朝鮮と日本の関わりについて古代にさかのぼって探求し、ライフワーク『日本の中の朝鮮文化』に結実させました。
 神奈川近代文学館では、金達寿資料を2003年(平成15)に受贈し、「金達寿文庫」として保存しています。2020年(令和2)末から翌年にかけて、その生涯と作品を紹介した「生誕100年  金達寿展」を開催しました(緊急事態宣言の再発により途中で中断しましたが、2021年5月22日から7月18日にかけて再展示)。

 今回の講演では、金達寿研究の第一人者である廣瀬陽一氏と金達寿の盟友・李進熙(イ  ジンヒ)氏の夫人であり、金達寿の素顔をよく知る呉文子氏により、その文学と業績、そして人間・金達寿を紹介していただきます。

【講演】(第一部)廣瀬陽一「戦後日本を切り拓いた金達寿―その軌跡」
    (第二部)呉文子「季刊『三千里』創刊前後の金達寿先生――思いだすままに」

【主催】駐横浜大韓民国総領事館 【共催】県立神奈川近代文学館、公益財団法人神奈川文学振興会、在日本大韓民国民団神奈川県地方本部、神奈川新聞社

【日時】2021年11月13日(土)14:00開始(13:30開場)*15:40頃終了予定 

【会場】神奈川近代文学館 展示館2階ホール

入場無料(予約数が定員となりました。)

【講師紹介】

廣瀬陽一(プロフィール)

ひろせ よういち/1974年兵庫県出身/近代文学研究者。大阪府立大学大学院人間社会学研究科修了。日本学術振興会特別研究員PD。金達寿の文学作品を研究、翻訳、紹介するほか、中野重治文学などの研究を通じて、近代日韓関係を軸に日本近代文学を読み直す仕事に取り組んでいる。著書に『金達寿とその時代:文学・古代史・国家』(クレイン)、『日本のなかの朝鮮 金達寿伝』(クレイン)、近刊予定に『連帯の神話を超えて:中野重治と朝鮮』(仮題/青弓社)がある。

呉文子(プロフィール)

オ  ムンジャ/1937年岡山県出身の在日二世/エッセイスト。山陽女子高等学校(現・山陽学園高等学校)卒業。東洋音楽短期大学(現・東京音楽大学)卒業。1991年、文芸同人誌「鳳仙花」を創刊し、2006年まで同誌代表。1994年から1996年まで、調布市女性問題広報紙「新しい風」編集委員。1998年、調布市「町づくり市民会議」諮問委員。在日女性文学誌「地に舟をこげ」創刊号~7号終刊(2006~2012年)まで編集委員。和光大学名誉教授で、季刊誌「日本のなかの朝鮮文化」「三千里」「青丘」の編集長を務めた歴史研究者・李進熙氏の夫人でもある。著書に『パンソリに想いを秘めるとき─ある在日家族のあゆみ』(学生社)、『記憶の残照のなかで』(社会評論社)、『아버님 죄송합니다』(周留城出版社)、共編『女たちの在日』(新幹社)がある。 

 

※新型コロナウィルス感染予防のため、通常より定員を減らして開催する予定です。拡大状況により開催日時等を変更する場合があります。

新型コロナウイルスの感染予防の取り組みについて
・当日は会場入口で検温を実施いたします。発熱、咳などの症状がある方には、ご参加をお断りさせていただく場合がございます。
・ご入場の際にはマスクの着用、手指の消毒にご協力ください。
詳細はガイドライン(PDF 293K)に掲載してあります。ご来館前に必ずご参照ください。詳しくはお問い合わせください。

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お問い合わせ

公益財団法人神奈川文学振興会 総務課
231-0862 横浜市中区山手町110 県立神奈川近代文学館内
TEL : 045-622-6666  FAX : 045-623-4841
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