講演とシンポジウム
ウクライナの核危機 林京子を読む

受付中

青来有一(本人提供)

いま世界は冷戦期以降、最大の危機に直面していると言えます。
ロシアのウクライナ侵攻は、全世界に核世界の危うさと理不尽さを見せつけることになりました。我々はただ呆然とするのではなく、市民として文学者として何が出来うるのかを話し合い考え合う必要があると思います。
我らは、かつて核の問題を自身の問題として深く追い求め文学として昇華した一人の作家を知っています。そうです。林京子です。彼女の文学こそが今まさに読み直され語り継がれるべき時です。
2023年2月は、ロシアによるウクライナ侵攻から1年、林京子さん没後6年です。核へのそれぞれの思いを語り合いませんか。

第1部 講演「林京子が言い残したこと」【講師】青来有一(作家)
第2部 シンポジウム「いま文学者として何ができるか」【出演】川村湊(文芸評論家)、青来有一、宮内勝典(作家)、村上政彦(作家)、森詠(作家)

〈出演者プロフィール〉
青来有一(せいらい・ゆういち)……1958年、長崎市生まれ。長崎市役所の勤務のかたわら執筆活動を始め、1995年「ジェロニモの十字架」で文學界新人賞、2001年「聖水」で第124回芥川賞、2007年「爆心」で第43回谷崎潤一郎賞、第18回伊藤整文学賞を受賞。2010年から2019年まで長崎原爆資料館長を勤め、定年退職後も長崎で執筆活動を続けている。長崎で小説を書きながら、被爆者であり「原爆文学」の作家・林京子の作品とそのメッセージを読み解いてきた。短編「愛撫、不和、和解、愛撫の日々」(『悲しみと無のあいだ』所収)や長編「小指が燃える」では、林京子をモデルとした女性作家を作品中に登場させ、架空の対話を試み、被爆体験の次世代への継承について考えを巡らせている。
川村湊(かわむら・みなと)……1951年、北海道生まれ。1980年、「異様なるものをめぐって―徒然草論」で群像新人文学賞を受けて、批評家として活動を始める。代表作に、『南洋・樺太の日本文学』(平林たい子文学賞)、『補陀落―観音信仰への旅』(伊藤整文学賞)、『牛頭天王と蘇民将来伝説-消された異神たち』(読売文学賞)など。
宮内勝典(みやうち・かつすけ)……1944年旧満州国のハルビン生まれ。1979年「南風」で文藝賞を受けて、作家デビュー。アメリカ、ヨーロッパ、中東、アフリカなど、60カ国を旅する。代表作に、『金色の象』(野間文芸新人賞)、『焼身』(読売文学賞、芸術選奨文部科学大臣賞)など。
村上政彦(むらかみ・まさひこ)……1958年、三重生まれ。業界紙記者、学習塾経営などを経て、1987年「純愛」で海燕新人文学賞を受賞。『ナイスボール』が映画化され、ベルリン国際映画祭で国際映画批評家連盟賞を受賞。近著に『結交姉妹』(鳥影社)。
森詠(もり・えい)……1941年、東京生まれ。東京外国語大学卒。週刊読書人編集者を経て小説家。著書は『振り返れば、風』『那珂川青春記』『彷徨う警官』、戦争小説『怒濤の世紀』など多数。自伝的小説『オサムの朝』で第10回坪田譲治文学賞受賞。近未来政治小説『燃える波濤』は第1回日本冒険小説協会大賞感謝感激大長編賞。

〈林京子さんについて〉
 1930年、長崎生まれ。1945年8月長崎高等女学校の時、学徒動員中に爆心地近くで被爆。その体験を基に書いた「祭りの場」で1975年群像新人文学賞、芥川賞受賞。1978年には「ギヤマン ビードロ」で芸術選奨文部大臣新人賞の内示を受けるが「被爆者であるから国家の賞を受けられない」と辞退。その後も自身の被爆体験、少女時代を過ごした上海での体験を書き綴る。1999年、アメリカの原子爆弾実験場への旅を実現し、翌年「トリニティからトリニティへ」を発表。1983年「上海」で女流文学賞、翌年「三界の家」で川端康成文学賞、1990年「やすらかに今はねむり給え」で谷崎潤一郎賞、2000年「長い時間をかけた人間の経験」で野間文芸賞受賞。2005年『林京子全集』を刊行。翌年、長い文学的業績に対し朝日賞を受賞。2017年2月逝去。神奈川文学振興会元理事。

【日時】2023年2月23日(木・祝)13:00開演(12:30開場)

【会場】神奈川近代文学館 展示館2階ホール

【料金】一般1,200円(友の会会員1,000円) 要事前予約
*未就学児の入場はご遠慮ください。
*お申し込みをいただいた方には、当日9:30から展示館1階ミュージアムショップで入場整理番号付きチケットを販売します。

【申込方法】
電話(045-622-6666)または申込フォームでお名前・電話番号・参加人数をお知らせください。料金は当日のお支払い、先着順で定員になり次第締め切ります。

※新型コロナウィルス感染予防のため、通常より定員を減らして開催する予定です。拡大状況により開催日時等を変更する場合があります。

新型コロナウイルスの感染予防の取り組みについて
・当日は会場入口で検温を実施いたします。発熱、咳などの症状がある方には、ご参加をお断りさせていただく場合がございます。
・ご入場の際にはマスクの着用、手指の消毒にご協力ください
詳細はガイドライン(PDF 293K)に掲載してあります。ご来館前に必ずご参照ください。詳しくはお問い合わせください。

主催:林京子さんの人と文学を語る会
共催:県立神奈川近代文学館、(公財)神奈川文学振興会
後援:日本文藝家協会、日本ペンクラブ、神奈川新聞社、集英社すばる編集部、かまくら春秋社、脱原発社会をめざす文学者の会

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お問い合わせ

公益財団法人神奈川文学振興会 総務課
231-0862 横浜市中区山手町110 県立神奈川近代文学館内
TEL : 045-622-6666  FAX : 045-623-4841
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