特別展「生誕120年 没後60年 小津安二郎展」

次回開催

小津安二郎(写真提供・松竹株式会社)

写真提供・松竹株式会社

日本を代表する映画監督のひとり・小津安二郎(1903~1963)は、日本の文化や社会事情を背景に、家族の日常、人生の悲哀などを、練り上げた脚本と〈ローポジション〉をはじめとする独自の撮影技法によって、細部にまでこだわり表現してきました。「小津調」と呼ばれるその作品世界は、国境を越え世代を超えて多くの人に愛され、評価され続けています。戦後は鎌倉に住み、『晩春』『麦秋』『東京物語』などの脚本を湘南の旅館・茅ヶ崎館で執筆、また、戦前から県内各地を撮影地とするなど、神奈川は小津映画にとって大変ゆかりの深い場所でした。今回の展覧会では、小津の生涯とともに小津映画の変遷を辿り、神奈川県に残した小津の足跡にも焦点を当てます。映画とともに歩んだ小津の人生。本展が小津映画への新たな入口となれば幸いです。

【会期】
2023年4月1日(土)~5月28日(日)
休館日:月曜日(5月1日は開館) 
【開館時間】
午前9時30分~午後5時(入館は4時30分まで)
【会場】
神奈川近代文学館第2・3展示室
【観覧料】
一般800円(600円)、65歳以上・20歳未満及び学生400円(300円)、高校生100円(100円)、中学生以下は無料
*( )内は20名以上の団体料金
※身体障害者手帳、愛の手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、被爆者手帳、戦傷病者手帳の交付を受けている方は、手帳もしくは、ミライロIDの提示で無料(詳しくはお問い合わせください)にてご入場いただけます。事前の申請等は必要ありません。手帳の所持者及びその介助者(※2)の方は観覧料が無料となります。
 ※2 原則として手帳の所持者の介助者1名まで。ただし、手帳の所持者1名に対して2名以上介助者が必要な場合は事前にご相談ください。
【主催】
県立神奈川近代文学館、公益財団法人神奈川文学振興会
【編集協力】
築山秀夫
【特別協力】
【協力】
オフィス小津、松竹株式会社
鎌倉文学館、公益財団法人川喜多記念映画文化財団、公益財団法人江東区文化コミュニティ財団 江東区古石場文化センター
【後援】
NHK横浜放送局、FMヨコハマ、神奈川新聞社、tvk
【協賛】
筑摩書房、京急電鉄、相模鉄道、東急電鉄、横浜高速鉄道、神奈川近代文学館を支援(サポート)する会
【広報協力】
KAAT 神奈川芸術劇場

展示資料紹介

 

「ピケ帽」=複製を禁ず

ピケ帽 

小道具係にダース単位で作ってもらい被っていた。暑い現場で汗止めの役割があったという。築山秀夫氏蔵

『晩春』スチール=複製を禁ず

『晩春』スチール

1949年(昭和24)9月公開 原節子(紀子)と笠智衆(父・曾宮周吉)。広津和郎の小説「父と娘」をもとに、父をひとり残して嫁ぐ娘と、送り出す父の心情を描いた。戦後の小津作品を方向付けた一作。
©松竹

『一人息子』台本から=複製を禁ず

『一人息子』台本

1936年9月公開 小津の劇映画で最初のトーキー作品。製糸工場で働く母を象徴する糸巻と、映画冒頭に引用する「侏儒の言葉」(芥川龍之介)の一節を書きつけている。川喜多記念映画文化財団蔵

日記=複製を禁ず

日記 1953年1月1日

小津は母とふたり、千葉県野田市から鎌倉市に転居して初めての正月を迎えた。酒をこよなく愛する小津だが、「今年は大酒を慎しまう。いゝ仕事をすべし」と自戒を記し、この年『東京物語』を製作する。小津家蔵・鎌倉文学館寄託

 

関連行事 ※行事についての詳細は、催し物のページをご覧ください。

記念トークと講演

2023年4月15日(土) 「岡田茉莉子さんに聞く――小津監督の思い出」 出演:岡田茉莉子、平山周吉

記念上映会

2023年4月29日(土・祝)、30日(日) 『晩春』 (1949年 松竹)

記念上映会

2023年5月6日(土)、7日(日) 『秋日和』(1960年 松竹)

このほか、5月13日(土)に小津監督無声映画上映会(活弁:澤登翠、解説:築山秀夫)を予定しています。 ※詳細は3月に発表予定

スライドトーク(職員による展示説明)

会期中の毎週金曜日 14:00~ 無料(要展示観覧料)・申込不要
会場=展示館1階エントランスホール

お問い合わせ

公益財団法人神奈川文学振興会
231-0862 横浜市中区山手町110 県立神奈川近代文学館内
TEL045-622-6666 FAX045-623-4841

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