コーナー展示「没後50年 大佛次郎展―戦後の仕事―」
同時開催:常設展「文学の森へ 神奈川と作家たち 第2部 芥川龍之介から中島敦まで」

開催中

コーナー展示「没後50年 大佛次郎展―戦後の仕事―」=複製を禁ず

写真提供・大佛次郎記念館

 大佛次郎(おさらぎ・じろう 本名・野尻清彦 1897~1973)は、横浜市英(はなぶさ)町(現・中区)生まれ。1929年(昭和4)から終生鎌倉に住み、また横浜のホテルニューグランドを仕事場とするなど、神奈川には非常にゆかりの深い作家です。
 大佛の代表作としてまず挙げられるのは、1924年(大正13)の第1作以来、戦後まで40年余り書き継がれた「鞍馬天狗」シリーズですが、ほかにも現代小説、児童文学、ノンフィクションなど幅広い分野ですぐれた著作を残しました。その没後50年を記念して行う今回のコーナー展示は、戦後の作品を中心に、大佛次郎記念館と当館所蔵の資料約100点で構成します。小説「帰郷」やノンフィクション「パリ燃ゆ」、畢生の大作「天皇の世紀」まで、多くの作品に通底する大佛の透徹した歴史認識と批評精神を紹介します。

同時開催
常設展「文学の森へ 神奈川と作家たち 第2部 芥川龍之介から中島敦まで」→ 詳細
【会期】
2023年12月2日(土)~2024年1月21日(日)
休館日:月曜日(1月8日は開館)、12月28日(木)~1月4日(木)
【開館時間】
午前9時30分~午後5時(入館は4時30分まで)
【会場】
神奈川近代文学館第2展示室
【観覧料】
一般260円(160円)、20歳未満・学生160円(110円)、65歳以上110円(110円)、高校生100円(100円)、中学生以下無料
*(  )内は20名以上の団体料金
※身体障害者手帳、愛の手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、被爆者手帳、戦傷病者手帳の交付を受けている方は、手帳もしくは、ミライロID の提示で無料(詳しくはお問い合わせください)にてご入場いただけます。事前の申請等は必要ありません。手帳の所持者及びその介助者(※2)の方は観覧料が無料となります。
 ※2原則として手帳の所持者の介助者1名まで。ただし、手帳の所持者1名に対して2名以上介助者が必要な場合は事前にご相談ください。
【主催】
県立神奈川近代文学館、公益財団法人神奈川文学振興会
【協賛】
横浜高速鉄道、神奈川近代文学館を支援(サポート)する会

展示資料紹介 *は大佛次郎記念館所蔵及び写真提供

「天皇の世紀」執筆に使用した万年筆=複製を禁ず

「天皇の世紀」執筆に使用した万年筆

 
妻・酉子とパリ・ヴァンドーム広場で 1961年(昭和36)=複製を禁ず

妻・酉子とパリ・ヴァンドーム広場で 1961年(昭和36)
4~6月、「パリ燃ゆ」取材のためヨーロッパを旅行。*


敗戦日記=複製を禁ず

敗戦日記

戦時下の1944年9月10日から翌年10月10日まで記した2冊の日記。敗色が濃くなる戦況、物価の推移と人びとの暮らしぶりなどとともに、ほかの作家たちとの交流を含む自らの動向を記す。*


木村荘八画『霧笛』カバー原画=複製を禁ず

木村荘八画『霧笛』カバー原画 1948年2月 苦楽社

物語は、開港期の横浜が舞台。1934年に初版が新潮社から発行されたが、新聞連載時の挿絵を新たに描き直して出版。当館蔵

「天皇の世紀」第1回原稿=複製を禁ず

「天皇の世紀」第1回原稿 「朝日新聞」1967年1月1日に掲載

明治100年を記念する企画として連載を開始。幕末から明治維新に至る歴史の流れを丹念に追いながら、日本人の国民性の原点を見極めようとした史伝。1973年、大佛の死によって未完となる。*

 

お問い合わせ

公益財団法人神奈川文学振興会
231-0862 横浜市中区山手町110 県立神奈川近代文学館内
TEL045-622-6666  FAX045-623-4841

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