生誕100年 武者小路実篤と白樺美術展

絵・武者小路実篤/題字・中川一政
武者小路実篤(1885-1976)は、雑誌「白樺」の中心人物として、また新しき村運動の創始者、実践者として知られていますが、90年の生涯を通して、小説家、戯曲家、詩人、エッセイスト、画家、書家いずれの面にも強烈個性を発揮しました。
本展では、数多くの初版本・初出誌をはじめ、「お目出たき人」「その妹」「真理先生」などの原稿、独特な味わいをもつ書画、遺愛の品その他の資料により実篤の歩んだ道をたどります。書簡や、岸田劉生、中川一政、椿貞雄らの手による装幀原画は、白樺派の人々の交流をいきいきと伝えます。
さらに三浦半島金田で過ごした若き日の資料、志賀直哉ら「白樺」同人の作品―特に鎌倉・鵠沼・箱根にゆかりのものが多く展示されます。
また、「白樺」は文学雑誌であると同時に美術雑誌として大正期美術に大きな足跡を遺しました。今回白樺派とその周辺の画家達、有島生馬、南薫造、梅原龍三郎、山脇信徳、富本憲吉、バーナード・リーチ、岸田劉生、中川一政らの作品、「白樺」で紹介された外国美術などを出品します。これら1300点余の資料によって、実篤の全生涯と、大正期の日本文学・美術が再現されます。
【会期】
1985年(昭和60年)4月27日(土)~5月26日(日)
【観覧料】
一般400円(280円)、学生200円(140円)*( )内は20名以上の団体料金
【顧問】
梅原龍三郎、中川一政
【編集委員】
稲垣達郎、小田切進、串田孫一、紅野敏郎、瀬沼茂樹、匠秀夫、堤清二、中川孝、本多秋五、武者小路辰子、渡辺貫二
【主催】
県立神奈川近代文学館、財団法人神奈川文学振興会
【後援】
日本近代文学館、西武美術館
お問い合わせ
公益財団法人神奈川文学振興会
231-0862 横浜市中区山手町110 県立神奈川近代文学館内
TEL045-622-6666 FAX045-623-4841