特別展「野間宏と戦後派の作家たち展」

特別展「野間宏と戦後派の作家たち展」

絵・デザイン=司修

作家・野間宏は1915年(大正4)、神戸に生まれました。10代から文学への強い情熱を抱き創作を続ける一方、戦争へと向かう時代の中で、左翼活動、部落解放運動への支援、治安維持法違反容疑による服役など、常に権力と人間の自由との関係について考えることを余儀なくされました。これらの経験から戦後「暗い絵」「真空地帯」「青年の環」などの重厚な作品を生みだし、〈戦後派〉文学の一つの到達点を近代文学史上に示しました。さらに人間の全体をとらえようとする視点から仏教、冤罪、労働運動、環境破壊、原子力や遺伝子操作の危険性など幅広く個々の問題について積極的に発言や執筆を続けました。
本展は、当館に寄贈された10万点もの膨大な〈野間宏文庫〉の資料をもとに、作家・野間宏の軌跡と、彼と文学的世代を同じくする〈戦後派〉作家11人-安部公房、梅崎春生、大岡昇平、椎名麟三、島尾敏雄、武田泰淳、中村真一郎、花田清輝、埴谷雄高、福永武彦、堀田善衞-に焦点をあて、その作品と足跡をたどるものです。

【会期】
2001年(平成13年)10月6日(土)~11月11日(日)
【観覧料】
大人600円(400円)、学生300円(200円)、高校生以下・65歳以上無料*( )内は20名以上の団体料金
【編集委員】
黒井千次
【編集協力】
紅野謙介
【主催】
県立神奈川近代文学館、財団法人神奈川文学振興会
【後援】
野間宏の会、NHK横浜放送局、神奈川新聞社、TVKテレビ
【協賛】
神奈川近代文学館をサポートする経営者の会


お問い合わせ

公益財団法人神奈川文学振興会
231-0862 横浜市中区山手町110 県立神奈川近代文学館内
TEL045-622-6666  FAX045-623-4841

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