特別展「安野光雅展―アンデルセンと旅して」
1926年、島根県津和野町に生まれた安野光雅は、『ABCの本』『旅の絵本』などオリジナリティーあふれる絵本制作によって国際アンデルセン賞を受賞しています。
夢と空想に満ちた安野絵本の世界には、小学校5年生の時、教師が読んでくれたアンデルセン童話が大きな影響を与えているといいます。本展では、童話「マッチ売りの少女」と「影法師」をもとにした創作絵本『かげぼうし』や、デンマークを舞台にした『旅の絵本Ⅵ』などの原画を展示して、安野とアンデルセンとの関わりを紹介します。また、童話だけではなく、アンデルセンが書いた大人向けの小説「即興詩人」も、安野が〈生涯の一冊〉と呼ぶほど大切な作品です。同郷の森鴎外による美しい文語訳に魅せられて以来、小説の舞台であるイタリアへの旅を続けてきた安野は、繊細な水彩スケッチと紀行文からなる『絵本 即興詩人』を刊行したほか、昨年は自ら新たな翻訳(口語訳)も発表しています。本展では、こうした「即興詩人」の世界や「片想い百人一首」の作品など、安野が現代の読者にすすめる文語文の魅力も紹介します。
今年開館10周年を迎える津和野町立安野光雅美術館の全面的な協力を得ての特別展となります。
- 【会期】
- 2011年(平成23年)8月6日(土)~9月25日(日)
- 【観覧料】
- 一般600円(400円)、65歳以上/20歳未満及び学生300円(200円)、高校生100円、中学生以下無料
*( )内は20名以上の団体料金 - 【主催】
- 県立神奈川近代文学館、公益財団法人神奈川文学振興会
- 【協力】
- 津和野町立安野光雅美術館
- 【後援】
- デンマーク大使館、社団法人日本国際児童図書評議会(JBBY)、神奈川県教育委員会、横浜市教育委員会、神奈川新聞社、tvk(テレビ神奈川)
- 【協賛】
- 福音館書店、山川出版社、京浜急行電鉄、相模鉄道、東京急行電鉄、横浜市交通局、神奈川近代文学館を支援(サポート)する会
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