東京都小石川区関口町の自宅書斎で 1933年ころ
写真提供:新宮市立佐藤春夫記念館
明治から昭和にかけて、詩歌・小説・随筆など多岐にわたる分野で活躍した文豪・佐藤春夫(1892~1964)。〈門弟三千人〉といわれるほど多くの知友や弟子を持ち、日本の近代文学に与えた影響はきわめて大きなものでした。
24歳のとき、神奈川県都筑郡中里村(現・横浜市青葉区)に暮らし、その体験をもとに書き上げた小説「田園の憂鬱」で作家としての地位を確立します。また、いわゆる「小田原事件」を背景に生まれた「秋刀魚の歌」が日本近代詩を代表する抒情詩として知られるなど、神奈川ともゆかりの深い文学者です。
本展では反骨精神に富んだ春夫の文業を辿るとともに、谷崎潤一郎、芥川龍之介、太宰治ら、多くの作家からの書簡を紹介、人々の心をとらえた〈人間・佐藤春夫〉の実像に迫ります。
| 【会期】 | 2026年10月3日(土)~11月29日(日) 休館日:月曜日(10月12日、11月23日は開館) |
|---|---|
| 【開館時間】 | 午前9時30分~午後5時(入館は4時30分まで) |
| 【会場】 | 神奈川近代文学館第2・3展示室 |
| 【観覧料】 | 一般800円(600円)、65歳以上・20歳未満及び学生400円(300円)、高校生100円(100円)、中学生以下は無料 *( )内は20名以上の団体料金 ※身体障害者手帳、愛の手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、被爆者手帳、戦傷病者手帳の交付を受けている方は、手帳もしくは、ミライロID の提示で無料(詳しくはお問い合わせください)にてご入場いただけます。手帳の所持者及びその介助者(※2)の方は観覧料が無料となります。 ※2原則として手帳の所持者の介助者1名まで。ただし、手帳の所持者1名に対して2名以上介助者が必要な場合は事前にご相談ください。 |
| 【編集委員】 | 河野龍也(東京大学准教授、佐藤春夫展編集委員) |
| 【主催】 | 県立神奈川近代文学館、公益財団法人神奈川文学振興会 |
| 【特別協力】 | 実践女子大学図書館・同文芸資料研究所、公益財団法人佐藤春夫記念会 |
| 【後援】 | 新宮市、新宮市教育委員会、NHK横浜放送局、FMヨコハマ、神奈川新聞社、tvk(テレビ神奈川) |
| 【協賛】 | 中央公論新社、京急電鉄、相模鉄道、東急電鉄、横浜高速鉄道、神奈川近代文学館を支援する会 |
| 【広報協力】 | KAAT 神奈川芸術劇場 |
展示資料紹介

油彩、カンバス 1915年(大正4)の第2回二科展入選作。一時は画家を志すなど、美術に深い造詣を持ち、本の装幀も多く手がけた。
ルヴァン美術館蔵

のちに春夫夫人となった谷崎潤一郎の妻・千代との破恋(「小田原事件」)を題材とする。千代とその子との団欒をなつかしむひとりわびしい情景を、流麗な文語体で歌い上げた。
個人蔵

1935年(昭和10)6月5日
太宰からの第一信。「このたびは、命(いのち)うれしく思ひました」と自作を認めてもらった感謝を綴る。本展では40通に及ぶ春夫旧蔵の太宰書簡を展示する。
新宮市立佐藤春夫記念館蔵・実践女子大学寄託


