特別展「生誕150年 正岡子規展 ――病牀六尺の宇宙」

特別展「生誕150年 正岡子規展 ――病牀六尺の宇宙」

左:「病室前ノ糸瓜棚 臥シテ見ル所」(「仰臥漫録」から)虚子記念文学館蔵
右:子規最後の肖像写真 1900年(明治33)12月24日 写真提供=正岡明 

明治という日本の変革期に、新しい文学の創造をめざした正岡子規(1867~1902)。わずか35年に満たない生涯において、俳句、短歌、写生文など、多岐にわたるジャンルで新時代の表現を追究しました。その業績は、後進へと受け継がれ、現代にまでつながっています。
子規は最晩年、脊椎カリエスによる病臥生活を送りながら、随筆「墨汁一滴」「病牀(びょうしょう)六尺」、日記「仰臥(ぎょうが)漫録」を書き続けました。時に病に苦しむ自らを客観的に見つめ、ユーモアさえ交えて記すその精神の強さ、文章の不思議な明るさは、読者の胸を打たずにおきません。
本展では、子規の文学と生涯を振り返るとともに、親友・夏目漱石をはじめとする多くの文学者たちとの交流も紹介。最期まで生きることを楽しんだ〈人間・子規〉の魅力に迫ります。

【会期】
2017年(平成29)3月25日(土)~5月21日(日)
休館日は月曜日(5月1日は開館)
【開館時間】
午前9時30分~午後5時(入館は4時30分まで)
【会場】
神奈川近代文学館第2・3展示室
【観覧料】
一般600円(400円)、65歳以上/20歳未満及び学生300円(200円)、高校生100円、中学生以下無料
*(  )内は20名以上の団体料金
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方は無料(詳しくはお問い合わせください)
【編集委員】
長谷川櫂
【編集協力】
復本一郎
【主催】
県立神奈川近代文学館、公益財団法人神奈川文学振興会
【協力】
公益財団法人虚子記念文学館、一般財団法人子規庵保存会、松山市立子規記念博物館
【後援】
現代俳句協会、公益社団法人日本伝統俳句協会、公益社団法人俳人協会、横浜俳話会、現代歌人協会、日本歌人クラブ、神奈川県歌人会、横浜歌人会、鎌倉歌壇、NHK横浜放送局、FMヨコハマ、神奈川新聞社、tvk(テレビ神奈川)
【協賛】
岩波書店、京浜急行電鉄、相模鉄道、東京急行電鉄、神奈川近代文学館を支援(サポート)する会
【広報協力】
KAAT 神奈川芸術劇場

◎下記の資料は会期中、展示替えします。

【前期=3月25日(土)~4月23日(日)】
  • 書画  子規  子規居士臨模古絵題詠(「藤娘」図)  1902年(明治35)春  松本市美術館 ★後期は複製展示
  • 書画  伊藤左千夫  「三穂に渡る舟の日傘や揚げ雲雀 茅堂」短冊  松本市美術館
  • 原稿  子規  「菜の花十句原稿」  松本市美術館
  • 原稿  夏目漱石  「正岡子規へ送りたる句稿」(三)  1895年(明治28)末  当館蔵
  • 原稿  夏目漱石  「正岡子規へ送りたる句稿」(六)  1895年(明治28)11月13日  当館蔵
  • 図書  子規編  『古白遺稿』  1897年(明治30)5月28日  早稲田大学図書館
  • 原稿  藤野古白著、子規選  『古白遺稿』原稿(正岡子規選句)  1897年(明治30)5月  早稲田大学図書館
  • 原稿  子規  「月の都」清書本  1891年(明治24)末~25年2月執筆  天理大学附属天理図書館
  • 原稿  子規  「水戸紀行」  1889年(明治22)4月  天理大学附属天理図書館
  • 原稿  子規  「俳書年表」  1891年(明治24)~  天理大学附属天理図書館
【後期=4月25日(火)~5月21日(日)】
  • 書画  子規  「菜の花図」  1902年(明治35)5月  松本市美術館 ★前期は複製展示
  • 書簡  子規  伊藤左千夫あてはがき  1900年(明治33)6月8日  松本市美術館
  • 原稿ほか  子規  「俳句分類原稿」/中村不折「子規像」  松本市美術館
  • 原稿  夏目漱石  「正岡子規へ送りたる句稿」(四)  1895年(明治28)  当館蔵
  • 原稿  夏目漱石  「正岡子規へ送りたる句稿」(十二)  1896年(明治29)  当館蔵
  • 図書  子規編  『古白遺稿』  1897年(明治30)5月28日  当館蔵
  • 原稿  子規  「月の都」草稿本  1891年(明治24)末~25年2月執筆  天理大学附属天理図書館
  • 原稿  子規  「水戸紀行裏四日大尽」(草稿)  1889年(明治22)11月  天理大学附属天理図書館
  • 原稿  子規  「曼珠沙華」草稿本  1897年(明治30)9月10日~10月末執筆  天理大学附属天理図書館
【4月28日(金)~5月11日(木)】
  • 書画  子規  「絶筆三句」  1902年(明治35)9月18日  国立国会図書館 ★期間外は複製展示

関連行事 ※行事についての詳細は、催し物のページをご覧ください。

かなぶん朗読教室発表会

2017年3月26日(日) 出演:かなぶん朗読教室(2017年2~3月)受講生、原真理子(キーボード演奏)、小林大輔(作・指導・司会)

講演会

2017年4月15日(土)「新しい子規」 講師:長谷川櫂
2017年5月20日(土) 「正岡子規―文学という夢」 講師:三枝昻之

朗読会

2017年4月22日(土)「子規 最期の一年」 出演:瀬戸口郁

子規創始の文章錬成会 山会

2017年4月30日(日) 出演:稲畑汀子、辻原登、長谷川櫂、藤沢周

講座

2017年5月6日(土) 「子規の芭蕉」 講師:復本一郎

ギャラリートーク

会期中の毎週金曜日 14:00~ 参加無料・申込不要(要展示観覧料)
会場=展示館1階エントランスホール

お問い合わせ

公益財団法人神奈川文学振興会
231-0862 横浜市中区山手町110 県立神奈川近代文学館内
TEL045-622-6666  FAX045-623-4841

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