企画展・収蔵コレクション展17「花田清輝展」

撮影:矢田金一郎 1959年(昭和34)
文芸評論家、小説家、劇作家・花田清輝(1909 ~ 1974)は戦時中から評論活動をしていましたが、鎌倉市材木座に疎開して、ここで敗戦を迎えました。戦時下発表していた芸術論などをまとめて、戦後まもなく刊行した『復興期の精神』で一躍注目を集め、本格的に活動を開始します。世の中の変わり目「転形期」をいかに生きるかを生涯、主題として追究した花田は、数々の前衛芸術運動の旗手として、評論だけでなく戯曲、小説などの幅広い分野で活躍しました。
没後、当館はご遺族などから、原稿、書簡等の関連資料を受贈しました。また、花田と同時代に活躍した戦後派作家のコレクションも多数所蔵し、その中にも関連資料が含まれています。
本展は、2019年が花田の生誕110年となることを機に、当館の所蔵資料を軸として、花田の多彩な活動をふりかえるものです。また、埴谷雄高、野間宏、佐々木基一、安部公房ら戦後派の作家たちとの交流なども紹介します。
※同時開催=常設展「文学の森へ 神奈川と作家たち 第1部 夏目漱石から萩原朔太郎まで」→詳細
- 【会期】
- 2019年(平成31)1月26日(土)~3月10日(日)
休館日は月曜日(2月11日は開館) - 【開館時間】
- 午前9時30分~午後5時(入館は4時30分まで)
- 【会場】
- 神奈川近代文学館第2展示室
- 【観覧料】
- 一般400円(300円)、65歳以上/20歳未満及び学生200円(150円)、高校生100円、中学生以下無料
*( )内は20名以上の団体料金
※身体障害者手帳、愛の手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方は無料(詳しくはお問い合わせください) - 【主催】
- 県立神奈川近代文学館、公益財団法人神奈川文学振興会
- 【後援】
- NHK横浜放送局、FMヨコハマ、神奈川新聞社、tvk(テレビ神奈川)
- 【協賛】
- 講談社、東京急行電鉄、横浜高速鉄道、神奈川近代文学館を支援(サポート)する会
- 【広報協力】
- KAAT 神奈川芸術劇場
関連行事 ※行事についての詳細は、催し物のページをご覧ください。
記念講演会
2019年2月9日(土) 「前衛と韜晦(ねこかぶり)」 講師:四方田犬彦
ギャラリートーク
2019年2月10日、24日、3月3日、10日(いずれも日曜日) 各日14:00~ 参加無料・申込不要(要展示観覧料)
会場=展示館1階エントランスホール
●<関東大震災と神奈川>コーナー展示を併設しています。
「3.11文学館からのメッセージ」という共通のテーマのもと、全国の文学館が災害と文学にまつわる展示を協力しておこなう全国文学館協議会共同展示の参加企画です。1923年(大正12)9月1日の関東大震災に際して、文学者たちが残した被害状況の記録、亡くなった人々への思い、復興への願いなどを紹介します。
お問い合わせ
公益財団法人神奈川文学振興会
231-0862 横浜市中区山手町110 県立神奈川近代文学館内
TEL045-622-6666 FAX045-623-4841