企画展「生誕150年記念 詩人大使ポール・クローデルと日本展」

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20世紀フランスを代表する劇作家、詩人であり、外交官としても世界各地で活躍したポール・クローデル(1868~1955)。本展は、2018年に生誕150年を迎えるクローデルと日本との関係に焦点を当てる企画展である。 彫刻家の姉・カミーユの影響で少年時代から日本文化に強い憧れをいだいていたクローデルは、1921年(大正10)、53歳のとき駐日フランス大使として念願の来日を果たした。公務のかたわら、能や歌舞伎などの古典芸能に傾倒してその舞台技法を吸収し、また終生の大作戯曲「繻子(しゆす)の靴」を完成させるなど、日本での日々は、創作者・クローデルに大きな実りをもたらした。クローデルは滞日中、箱根など県内各地をしばしば訪れたほか、1923年9月の関東大震災に際しては、倒壊した横浜のフランス領事館(現・港の見える丘公園内)に駆けつけ被災者の救済に奔走するなど、神奈川とのゆかりも深い。
会場では、エッセイ集『朝日の中の黒鳥(くろとり)』、フランス語による俳句風の短詩集『百扇帖(ひやくせんちよう)』、能や歌舞伎など古典芸能の影響の色濃い舞踊劇「女と影」、戯曲「クリストファ・コロンブスの書物」「火刑台上のジャンヌ・ダルク」など、日本文化の受容を経てクローデルが生み出した作品を紹介するとともに、東京の日仏会館、京都の日仏学館(現アンスティチュ・フランセ関西)の開設に尽力し、日仏文化交流の基盤を作った業績も振り返る。

※同時開催=常設展「文学の森へ 神奈川と作家たち 第2部 芥川龍之介から中島敦まで」→詳細

【会期】
2018年(平成30)5月19日(土)~7月16日(月・祝)
休館日は月曜日(7月16日は開館)
【開館時間】
午前9時30分~午後5時(入館は4時30分まで)
【会場】
神奈川近代文学館第2展示室
【観覧料】
一般400円(300円)、65歳以上/20歳未満及び学生200円(150円)、高校生100円、中学生以下無料
*(  )内は20名以上の団体料金
※身体障害者手帳、愛の手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方は無料(詳しくはお問い合わせください)
【主催】
県立神奈川近代文学館・公益財団法人神奈川文学振興会、ポール・クローデル生誕150年記念企画委員会
【後援】
在日フランス大使館、アンスティチュ・フランセ日本、NHK横浜放送局、FMヨコハマ、神奈川新聞社、tvk(テレビ神奈川)
【協力】
アンスティチュ・フランセ日本
【協賛】
東京急行電鉄、横浜高速鉄道、神奈川近代文学館を支援(サポート)する会
【広報協力】
KAAT 神奈川芸術劇場
【助成】
笹川日仏財団、渋沢栄一記念財団、Société Paul Claudel

関連行事 ※行事についての詳細は、催し物のページをご覧ください。

ポール・クローデル展 記念イベント

2018年5月20日(日) 講演会「ポール・クローデルとは誰か」  講師:辻原登

2018年5月27日(日) 対談「詩人大使の創作を支えた山内義雄」  出演:山本泰朗、中條忍

2018年6月17日(日) シンポジウム 「今に生きる前衛としての古典―― 詩人大使クローデルの句集『百扇帖』をめぐって」
コーディネーター:芳賀徹 パネリスト:夏石番矢、恩田侑布子、金子美都子

2018年6月24日(日) 上映会 クローデルの詩による創作能「薔薇の名――長谷寺の牡丹」  講演:渡邊守章 作・演出:渡邊守章、節付け・作舞:観世榮夫

 

ギャラリートーク

①2018年7月8日(日):「ポール・クローデルと横浜」 講師:根岸徹郎

②2018年6月9日(土)、7月14日(土) 展示解説:当館職員

 

日仏交流160周年 アンスティチュ・フランセ横浜 Institut français du Yokohama 笹川日仏財団

お問い合わせ

公益財団法人神奈川文学振興会
〒231-0862 横浜市中区山手町110 県立神奈川近代文学館内
TEL045-622-6666  FAX045-623-4841

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